こんにちは!生活が夜型になり、腹痛が頻発するLattyです。
今日は摂食障害のお勧め本を紹介します。
私が直近1年を通じて、心に響いた本を紹介します。
冒頭に治療者の視点で治療の様子が書かれています。
何度も自殺未遂をし激しい『試し行動』を繰り返す患者。
それにしっかり向き合うシーンに心をえぐられます。
図書館で手に取り、家まで待てず、一気に読み進めてしまいました。
館内なのに自然に涙が出てしまいました。
これだけ向かい合える治療者が一体どれくらいいるか、
そして過程を文章で残してくれた事に感謝しかありません。

著者の分かりやすい有名な主張に
「親の七がけ幸福論」が挙げられます。
これは、毒親の元で育つと、
「娘は女親の7割程度の幸福を無意識に求める」という主張です。
私は10年くらい前にこの言葉にドキッとしました。
七かけ論が気になる方はフラッシュバックに気を付けて
著作のどれかを読んでみてくださいね。
岩月先生の本は図書館にある事も多いので手に取りやすいです。
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それでも吐き続けた私 冨田里香(著)
こちらの本は、富田さんの体験談です
著者が中学生の時、太ってることを気にしている彼女に
母親が言うのだ。
「じゃあ、吐けばいいじゃない。お母さんもそうしてるから」
治療者の考察はなく、ほぼ100%自伝です。
発病~就職~留学~結婚~離婚~各セラピーを受けるのが大筋です。
その中で有名な精神科医の斎藤学先生にも出会います。
Amazonのレビューが分かりやすいので引用します。
今まで、摂食障害の闘病記を何冊か読んできたけれど、
拒食で死にそうになりながらなんとか再起したヒトの本が多くて。
過食嘔吐に焦点をあてた本で、しかもここまで赤裸々に、
等身大で告白してる本は、初めてかもしれない。
あらゆる部分において、
「うん、そうなの、そんなの」なんて、共感できてしまう。
話が進むにつれ、彼女は自分自身と向き合うようになっていく。
自助グループに参加したり、カウンセリングを受けたり、
父親と再会したり、ハリ治療や、ハワイでのイルカツアー。
結果的に彼女が完治するキッカケとなった
アメリカでのサイコドラマや、エクスプレッシブ・アーツ・セラピー
(絵やダンス、音を使って気持ちを表現するという芸術療法)のシーンは、
まるで小説の世界。自分がセラピーを受けているかのように陶酔して読んでしまいました。
私には経験はありませんが、メンタル関係に
アートセラピーが治療の後半に効果的というのはよく聞ききます。
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私もこのレビューの人のように
富田さんの言動の何割かが、「わかる~!」と、
ぐいぐい読み進めていました。
回復というか、代弁の言葉が散りばめられています。
今度こそ、とセラピーを受けても、
治りそうで、治らない・・・
一進一退の様子に自分を投影してしまうのです。
「食べない心」と「吐く心」―摂食障害から立ち直る女性たち 小野瀬 健人 (著)
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摂食障害に有効な本で、何か一冊選ぶとしたら、私はこの本です。
15年間くらい色々読んだ中で、1番記憶に残ってます。
回りで摂食障害になった方がいたり、
苦しんでる方がいれば、ぜひ読んであげて欲しいです。
こちらも分かりやすいレビューがあったので引用します。
この本は全6章から成っています。
第1章では摂食障害とはどんな病気なのか、
周囲の人からどのように誤解されやすく、
実際にはどんな心理から起こる病気なのかが説明されています。
第4章には摂食障害を治す方法について、その4つの要点が端的に書かれています。
そして第2章、第3章、第5章には、実際に摂食障害から回復した3人の女性とその家族の壮絶な記録が収められています。
31歳の私はここまでよく頑張ってきた。
この経験はこの先の人生で大きな力となる。
今なら迷わずこの人生でよかったと言える。
193ページの最後の4行が大好きだ。
素晴らしい本をありがとうございます。
「親の愛を望んで、望んで、望みながら待ち続けて、
それでもやっぱりもう期待するのは無理のようだとなったとき、
あきらめきれないまま、心が拗ねてしまう、それが摂食障害。」
この本にある言葉です。
なんでこんな病気になったの??
どうして止められないの??
どうやったら治せるの??摂食障害者にとっての三大疑問。
すごく辛いのに、どうしていいかわからない。
何が辛いのかもわからない。
摂食障害って、傍から見たら、なぜ『食べないのか』『吐くか』まったく理解不能なんですよね・・・
この本には、かつての自分の苦しみや、患者の苦しみが伝わって来て、生きる事の困難さ、それでも生きたい本能、、、ものすごい熱量を感じます。
拒食だけだったり、嘔吐恐怖症を持ち合わせてる方には、当てはまらない部分も個々にありますが、心情が痛いほど伝わる渾身の1冊に変わりありません。
ここで登場した皆さんの幸せを願わずにはいられなくなる一冊です。
今回の紹介に関して
摂食障害の最中って、心の中に嵐が吹き荒れてるんです。
頭の中の表面の知識だけで「治さなきゃ」と分かっていますが、人の言葉なんて入ってこないし、ただスッカスッカで、感情を感じることなく、体の感覚も分からないんです。
少なくとも私は、人の感情をシャットアウトして1人で吹き荒れる嵐のような感情に振り回されて過ごしていました。

気持ちは異様にイライラして、24時間意味不明な怒りと、それを分かって貰えない哀しみと、諦めつくした状態で生きていて、呼吸するのも精一杯でした。
今だったら、SNS上のスイーツ写真や料理の写真に対して、きっとイライラすると思います。
イライラの突発で人混みを襲ったらどれだけスッキリするか、そんなことを考えると思います。
摂食障害は、自殺願望や他殺願望も伴います。
死亡率が未だに高く、家族患者ともに絶望して死を選ぶことが多い病気です。
私自身も、いつもいつも、「少年法で守られてるうちに殺してやる」「20歳になったら死んでやる」とか葛藤を繰り返す時期が何年も続きました。
信じられない量の憎悪で10代の半分の時間を消耗していました。
摂食障害が落ち着いて10年か20年くらい経つのですが、あの禍々しい憎悪が消えていった実感と、それが自分だけじゃないとたまに感じたいのです。


体験談を読むことで自分を抱擁するような気分になります。
本の中の登場人物はいわば同士です。
治った後にこのような体験談を読む事も、
回復の仕上げには必要な事だと思うのです。
必要な人に、届いて欲しい。
そう思いブログの記事に入れてます。